どんなに複雑な回路でも2法則で絶対満点!:重ね合わせ?テブナン!?ミルマン?一切合切全部不要!!

絶対暗記公式①オームの法則

オームの法則は、電圧\(V\)と電流\(I\)、抵抗\(\Omega\)の関係性を示した法則です。( ① )の関係が成り立ちます。電気関連の基本の「き」でしょう。全てがここから始まると言っても過言ではありません。

  \(V=IR\)

絶対暗記公式②キルヒホッフの法則

・キルヒホッフの第1法則:( ② )

  接続点に流れ込む電流\(I\)とそこから流れ出る電流の総和\(I_1+I_2+\cdots+I_n\)は等しい

  「電流則」と呼ばれることもあります。

・キルヒホッフの第2補足:( ③ )

  閉回路(ぐるっと1周)の電圧変化は0になる

  「電圧則」と呼ばれることもあります。

これだけで十分です(電力や電力量に関しての覚えるべき公式は別途紹介します。下記のリンクを合わせてご確認ください)。続いて、実際にどのように問題を解いていけばよいのかを過去問題を題材に解説します。

電力とは? 電力とは、1秒あたりに( ① )される電気エネルギーのことを言います。単位は( ② )です。 私たちの身の...

テブナン不要(H25年 A問題 問6)

図の直流回路において、抵抗\(R=10\omega\)で消費される電力[W]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 0.28  (2) 1.89  (3) 3.79  (4) 5.36  (5) 7.62

求めるべきものは、電力です。\(P=IV\)です。「抵抗値」が分かっているので、\(P=I^2R または P=\displaystyle\frac{V^2}{R}\)のどちらかを使うはずです。つまり、「電流」か「電圧」を求めるのが方針です。
1. キルヒホッフのスタート地点を、とりあえず、60Vの電源にします。
2. いっぱい枝分かれしているところの末端の部分の電流を\(x\)[A]と置きます。
そこから順に枝分かれする部分の電流を\(y\)[A]、\(z\)[A]と置きます。

電流値を文字で置く処理方法

60Vからスタートすると、3つの方程式が出来上がります。順番に行きましょう!

    ルート1     

 \(60-40(x+y+z)-40z=0\)

    ルート2     

 \(60-40(x+y+z)-10(x+y)-60y=0\)

ルート3

 \(60-40(x+y+z)-10(x+y)-60x-80=0\)

これらを整理すると
 \(3=2x+2y+4z\)
 \(3=5x+11y+4z\)
 \(-2=11x+5y+4z\)
この連立方程式を解いてあげると
\(x=\frac{7}{12},y=-\frac{3}{4}\)となりますので、
Rに流れる電流は、\(\frac{7}{12}-\frac{3}{4}=-\frac{1}{6}\) です。

つまり、求める電力は \(P=10\times\left(-\frac{1}{6}\right)^2\)=0.27777777
 よって、答えは(1)です!

段階別に答案を分けています。問題演習の際に大切なことは、「自分が躓いているのはどの段階か」を明確にすることです。例えば、第1段階~第4段階で立式が出来ていないのならば、「キルヒホッフの法則が身についていない」と分かります。逆に、第5段階が出来ていないのならば、電気関連の知識を入れるより先に、中学数学を復習した方が、学習の効果が高いと思われます。このブログにおいては、過去問題解説は引き続き同じ形式で解説を進めますので、日頃の学習の効率化にどうぞお役立てください。

ミルマン不要(H28年 A問題 問5)

後日追記予定

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