電磁力でがっちり10点確保で合格しよう:フレミングなんて簡単だ!

磁界の強さは電界の強さの親戚

電磁気が苦手な人は、電気を理解していないことが多いです。基本的には似たような理屈ですから、電界や電束などの考え方に自信が無い方は、まずはそちらの知識を下記のリンクより確認してみてください。

電験(理論)の勉強と言うと、三相交流やらコンデンサやらオペアンプやらに気を取られがちなのですが、実はこの電界と電場の概念を理解する...

N極やS極の2つの磁極は、周囲に( ① )を生じさせます。この「(①)の強さ」は記号\(H\)で表し、単位は( ② )を用います。これは、(①)の中で1Wbあたりに働く磁力の大きさ(\(F=\)( ③ ))と向きのことです。電界の強さと同様にベクトル量です。

  磁界

  \([A/m]\)

  \(F=mH\)
  \([N]=[Wb]\cdot[A/m]\)
   \(H\):磁界の強さ
   \(m\):磁極の強さ

上記のような磁界は、電気の時と同様に磁力線によって理解します。ただし、ここでも同様の問題が生じます。磁力線は、周囲の物質から影響を受けてしまいますので、磁荷の周りの物質の( ④ )に関係なく、\(+m[Wb]\)から出る\(m\)本の線である( ⑤ )を仮定します。単位は( ⑥ )です。さらに、(⑤)に垂直な1㎡の面積を貫く(⑤)の本数を( ⑦ )と呼び、単位は( ⑧ )です。周囲の物質に影響を受ける磁界の大きさと(⑦)の間には、( ⑨ )の関係が成立します。

  透磁率μ[%]

  問5:磁束
  問6:[Wb](ウェーバー)

  問7:磁束密度
  問8:[T](テスラ)

  \(B=\mu H\)

電流が磁界を作る!?

先ほどまでは、磁荷が磁界を作ることを学びましたが、電流が流れるとその周囲には磁界が発生します。この磁界の向きは「( ⑩ )の法則」によって把握されます。

上図のように電流が←方向に流れた場合、上から見た場合の磁界の向きは( ⑪-1 )となり、この時、中心から半径\(r\)の距離の磁界の強さは( ⑪-2 )となります。

  右ネジ

  時計回り

  \(H=\displaystyle\frac{1}{2\pi r}\)

さらに、磁界の中に導体を置き、そこに電流を流すと、電流による磁束がもともと存在している磁束を乱します。そして、導体は磁束密度の小さい方へと力を受けます。これを簡易的に理解するために「フレミングの左手の法則」があります。個人的には原理が分かれば良いと思うのですが、何故か電験3種でこのダサい法則名を問う問題がそのまま出題されたことがあるので、一応覚えておきましょう。たったこれだけ覚えるだけで+5点です。

フレミングの左手

  F(力)

  B(磁界)

  I(電流)

一般的に、電磁力\(F\) [N]は( ⑮ )の関係式で求めることが可能です。力を受けるのは、磁束密度に対して( ⑯ )な部分の長さだけであることに注意してください。また、平行導体間(1m)に働く電磁力\(F\) [N/m]は( ⑰ )の式で求めることが出来ます。

  \(F=BI\ell\sin\theta\) [N]

  垂直

  \(F=\displaystyle\frac{\mu I_a I_b}{2\pi r}\) [N/m]

上記のような電磁力が生じて発生する回転力を( ⑱ )と呼び、単位は( ⑲ )です。(⑱)は一般的に( ⑳ )の関係式で求めることが可能です。高校生の物理では「モーメント」として学習するところですね。

  問18:トルク
  問19:[\(N\cdot m\)]

  \(T=FD\cos\theta\) [\(N\cdot m\)]
   D:回転軸から作用点迄の距離

確認問題 令和2年度 A問題 問3

平行な磁束密度\(B_0\) [T]のもとで、一遍の長さが\(h\) [m] の正方形ループABCDに直流電流\(I\) [A] が流れている。\(B_0\)の向きは辺ABと平行である。\(B_0\)がループに及ぼす電磁力として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 大きさ\(2IhB_0\)[N] の力
(2) 大きさ\(4IhB_0\)[N] の力
(3) 大きさ\(Ih^2B_0\)[\(N\cdot m\)] の偶力のモーメント
(4) 大きさ\(2Ih^2B_0\)[\(N\cdot m\)] の偶力のモーメント
(5) 力も偶力のモーメントも働かない

(後日追記予定)

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