変圧器の用語と等価回路を覚えないと0点です:絶対暗記3項目

機械科目は苦手とする人が多い分野です。三相誘導機や同期機等、苦手分野になりがちなものは多岐に渡ります。その苦手の根本的な原因が実はこの「変圧器」です。分かったつもりになって先に進むと、苦手が増えていきます。ここでは、そんな機械科目の基本となる変圧器の基本的な事項の習得を目指します。

実物を知ることが大切:三菱電機トップランナモータ

実際の需要設備には必ず変圧器が絡みます。実物と照らし合わせながら理解していくことがとても大切です。下図は三菱電機のRシリーズというトップランナ変圧器です。この「トップランナ」は、2014年からの新省エネ基準を満たすものを指します。従来型の40%もの省エネになるそうです。

三菱電機モールド式トップランナ変圧器(R Series)
三菱電機:R Series

変圧器に制限は電圧\(\mathit{v}_1\)を印加すると変圧器1次巻線にはこれと向きで大きさの等しいが発生します。このとき、\(\mathit{e_1}=\)と表せます。

絶対暗記①:変圧比‐巻数比

変圧器を扱う時には、まず最初に考えるのがこの「変圧比(\(a\))」です。1次側の電圧と2次側の電圧比です。一般的には降圧することになります。1次側巻数と定格電圧を\(N_1, E_1\)、2次側巻数と定格電圧を\(N_2, E_2\)とすると下記の関係性が成立します。

\(a=\)

ここで言う定格電圧は基本的に「線間電圧」です。電気の勉強をし始めたばかりの頃は線間なのか相なのかごちゃごちゃになってしまいがちです。自分がどちらを扱っているかを強く意識すると良いでしょう。ちなみに、「定格~」や「端子間~」と言われたら「線間」と考えて電験では支障ありません。

絶対暗記②:簡易等価回路(1次側換算)

次に理想変圧器の等価回路が描けることが必須です。一次側換算した等価回路を描いてみましょう。詳しい原理や書き方の手順はここでは省略します。このブログ記事はあくまでも電験合格の為の反復練習による暗記の為のものです。変圧器では下記の言葉を一般的に使うことになるので、この機会に覚えましょう。

\(\dot{g}_0\):[S]

\(\dot{b}_0\):[S]

\(\dot{Y}_0=g_0+jb_0\):[S]

最初のうちは何が何やらごちゃごちゃしてしまいがちですが、日頃から使っていれば自然と覚えられます。問題演習をするときに、単に計算をして答えの値を出すだけではなく、言葉を正しく使いながら「解答解説を作る」勉強をすると良いでしょう。

   

二次側換算した場合は、シンプルに考えて \(r_2=\displaystyle\frac{1}{a^2}r’_2\) なので \(r’_1=\displaystyle\frac{1}{a^2}r_1\) と考えれば良いだけなので割愛します。というか、試験では殆どが一次側換算です。

絶対暗記③:短絡試験と無負荷試験

無負荷試験:一般的に変圧器のし、巻線間に定格周波数の定格電圧を加え、の及びを測定する試験。
巻線インピーダンスは励磁回路のインピーダンスに比べてはるかにので、無負荷試験によってが求められます。
従って、ここで計測される電力はを示します。無負荷試験は別名とも呼ばれます。

短絡試験:一般的に変圧器のし、巻線間に定格周波数の定格電圧を加え、の及びを測定する試験。
巻線インピーダンスは励磁回路のインピーダンスに比べてはるかにので、短絡試験によってを合わせたが求められます。
従って、ここで計測された電力はを示します。

確認問題

後日追記予定

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