電圧の種別・電路の絶縁と絶縁耐力試験のあれやこれや

電圧の種別

電技第2条1項で、電圧の種別について規定しています(下記表1参照)。

直流交流
低圧( ① )V以下( ② )V以下
高圧( ③ )V以下
特別高圧( ③ )V超
表1:電圧の種別

言葉で覚えるよりは表で丸ごと覚えてしまった方が楽でしょう。特に低圧区分は直流と交流で異なりますので、しっかりと覚えておきましょう。

電路を代表する( ④ )電圧を( ⑤ )もしくは( ⑥ )と言います。また、通常の仕様において電路に加わる最大の( ④ )電圧を( ⑦ )と呼びます。電験3種では、( ⑦ )=( ⑤ )×( ⑧ )と覚えます。

  750

  600

  7000

  線間

  使用電圧

  公称電圧

  最大使用電圧

  \( \frac{1.15}{1.1} \)

電路の絶縁

電技第5条1項には、電路は( ⑨ )から絶縁しなければならないと規定されています。電験3種において重要なのは「例外」です。ここでは、絶縁しなくて良いのは、( ⑩ )場合であって、( ⑪ )使用形態を考慮し、(  ⑫ )がない場合、又は( ⑬ )による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための( ⑭ )その他の保安上必要な措置を講ずる場合です。

具体的には、変圧器2次(低圧)側やアレスタ(避雷器・LA)、使用電圧( ⑭ )V以下の( ⑮ )は大地から当然絶縁できません。また、構造上絶縁できない単線式電気鉄道の( ⑯ )などです。

  大地

  構造上やむを得ない

  通常予見される

  危険のおそれ

  混触

  150

  接地

  帰線
  ※分かりやすく言えば「レール」です。
   絶対大地からの絶縁なんて不可能ですよね。

絶縁耐力試験の試験電圧

電技に依れば、基本的には電路は大地と絶縁しているのですから、絶縁破壊によって大地に電気が流れてしまうような事態は避けなければなりません。電路や電気機器の絶縁性能は、絶縁耐力試験によって十分な性能があるのかを測定しなければなりません。この試験では試験電圧と呼ばれる電圧を( ⑰ )間、電路や機器に印加しても絶縁が破壊されないかを確認する試験です。この試験電圧は、( ⑱ )に下記表2に従った係数を乗ずることで求められます。なお、( ⑱ )は、 公称電圧×( ⑲ ) の式によって求められます。

下記表の電気機器は変圧器や開閉器、遮断機、電力用コンデンサ、計器用変成器、母線などを指します。

  電路、電気機器
7,000V以下\(E_m\)×( ⑳ )
7,000V超

60,000V以下
 \(E_m\)×( ㉑ )
※15,000V以下の中性点接地式電路の場合は
 \(E_m\)×( ㉒ )
電線にケーブルを使用する場合には、交流試験電圧の( ㉓ )倍の( ㉔ )で試験を行うことが可能
表2:絶縁耐力試験に用いる試験電圧

(注意)上記表は電験3種で出題される可能性の高いものに焦点を絞って本来のものを簡素化しています。正確なものに関しては、解釈15条又は解釈16条をご覧ください(https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/dengikaishaku.pdf)。

  10

  最大使用電圧

  \(\frac{1.15}{1.1}\)

  1.5

  1.25

  0.92

  2

  直流電圧

過去問題で確認【平成19年 法規 B問題 問11】

「電気設備技術基準の解釈」に基づいて、最大使用電圧が6.9kVの電路に接続する。導体断面積100㎟、長さ800mの高圧CVケーブル(単心)の絶縁耐力試験を交流で実施する場合について、次の(a)及び(b)に答えよ。ただし、周波数は50Hz、ケーブルの対地静電容量は1km当たり0.45μFとする。

(a)ケーブルに試験電圧を印加した場合の充電電流 [A] の値を求めよ。

(b)図のような試験回路でケーブルの絶縁耐力試験を行う場合、試験用変圧器の容量を5kV・Aとしたとき、補償リアクトルの必要最少の設置台数は何台か。ただし、試験電圧を印加したとき、1台の補償リアクトルに流すことが出来る電流(電流容量)は270mAとする。

平成19年電験3種法規B問題問11
図:ケーブルの絶縁耐力試験

(解説は後日追記予定)

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