同期発電機は本当は簡単!:絶対暗記3項目

同期機発電機=最強の発電機!

難しいことは考える必要性はありません。そういうのは学者や研究者の仕事です。私たち電気主任技術者は、今ある技術で多くの人の生活インフラである電気を守るのが仕事です。基本的なことを、正しく知っておけば良いのです。

まず、電流によって、回転子の鉄心を励磁しながら回転させます。実際には、水車やタービンがこの部分となります。
そうすると、外側固定子のに電磁誘導作用によって、が発生します。この誘導起電力\(e\)はで求められます。

絶対暗記①:電圧変動率

電圧変動率\(e\)は、

によって求められます。ここでの\(V_0\)はを表し、\(V_n\)はを表します。 下記の条件における電圧変動率を求めてみましょう。
 定格電圧:6600V
 無負荷時端子間電圧:5665V
もちろん、\(e=\)[%]です。
ここで、5665[V]を\(\sqrt{3}\)で割ってしまいませんでした?「端子間電圧」=「線間電圧」と勘違いしている人が少なくないと思います(私もその一人です)。発電機側はデルタ結線になっているので、「端子間電圧」=「線管電圧」です。詳細説明は後日。

絶対暗記②:短絡比

短絡比は、です。
の逆比でも表されます。
\(I_{fo}\):を発生させる
\(I_{f2}\):\(I_s\)を流す為に要する
\(I_s\):で定格電圧を印加して発生する
\(I_n\):定格電流
短絡比によって、どれぐらいの短絡電流が発生するかがぱっと見で分かります。短絡比が大きい発電機は、直列巻線の巻き数を少なくしてを小さくするもので、と呼ばれます。この逆は、です。

絶対暗記③:同期発電機と誘導発電機の違い

誘導発電機は、よりも速い速度で回転させることで、の起磁力を打ち消し、電源へ電力を供給する仕組みです。特徴は、
1.が不要です。
2.ができません。
  系統からの電力を必要とする為、系統の停電だけではなく、不足電圧などにも影響を受けてしまいます。
3.が不要です。もちろん、安定度の問題とは無縁です。その代わり、系統電源に支配されています。
4.系統から見ると、誘導発電機はとなってしまいます。従って、他のを並列運転させて、無効電力を供給するのが一般的です。
これに対して、同期発電機は
1.励磁装置が必要です。
2.系統に独立して発電が可能です。力率調整作用を持ちます。
3.が起きないように注意が必要です。
4.同期化の為にが必要になるなど、補機が高価で大がかりになってしまいます。

以上のことをふまえて、電力系統の電圧と周波数を安定的に維持する為に、同期発電機を主に使用しています。誘導発電機は、中・小規模の水力発電所やコージェネレーション発電で使用されています。

確認問題①

後日追記予定

確認問題②

後日追記予定

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