論述問題として押さえておくべき重要論点トップ20②:電験3種・2種・1種対策はこれで完璧!

4.原子力発電の自己制御性

自己制御性とは、何らかの原因で原子炉の出力が増加すると、が低下し、自動的にされることを言います。原子炉の安全性を担保する重要な特性です。この反応度係数はになるように設計されなければなりません。
反応度係数は、大きく分けて3つあります。1つ目は、です。燃料に含まれるウラン238は、特定のエネルギーのに対して強い吸収効果を持っています。何らかの原因で出力増加して、温度が上昇すると、量が増加し、出力が抑制されます。2つ目は、です。冷却材の温度が上がれば出力が下がります。そして、3つ目がです。出力が増加すると、減速材の働きで炉内にが発生し、これが出力を抑制します。

5.プルサーマル計画とは?

原子炉で使用した後の使用済核燃料を再処理して取り出したとウランを混ぜたを、原子力発電所で使用する計画のことを言います。
ここで、原子燃料サイクルについて簡単に確認しましょう。まず、鉱石を採掘し、不純物を取り除いたを精製します。これを、転換工場でにし、その後、ウラン235をパーセント程度含むように濃縮します。これを再転換工場においてとして、成型工場で焼き固めてにして、燃料集合体として組み立てます。これが原子炉で発電の為に使われることになります。年程度使用したものを再処理して、プルサーマルします。

6.火力発電所の電源喪失時の重要負荷は?

送電系統や所内系統の事故によって電源喪失した場合にもを用いて最低限度の電源を確保できるようになっています。施設内の全てを賄うことが出来れば良いですが、現実的ではありません。一般的には、重要負荷のみを動かせるだけの電源を確保することになります。火力発電所おける重要負荷は、次のものが挙げられます。
1つ目は、タービンや発電機軸受、調速機に必要な油を供給するです。適切に油が供給されなければ、軸受部分などがしてしまいます。
2つ目は、タービン発電の冷却方式におけるガス漏洩を防ぐ為のです。この負荷が停止すると、が破れ、水素が漏れ出てを引き起こしてしまいます。
3つ目は、タービン停止後にを2~程度で回転さる為のと、軸部分の損傷を防ぐ為のです。タービンを停止した直後に放置してしまうと、が生じてしまいます。
もちろん、他にもたくさんの重要負荷が挙げられますが、大切なのは「プラントを守るためには何が大切か」という視点です。私たち電気主任技術者は常にこの視点を持つことが大切です。

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