電力系統を保護する為の継電器:最低限覚えるべきは、たった5つだけ!

保護継電器の具備すべき条件ベスト5!

保護継電器は、 、によって、小電圧・小電流にした入力をもとに、に「切」信号を出して事故区間を切り離す為の機器です。
整定値や感度についてはまた別の機会でしっかりとお話ししたいと思います。それだけ重要なものです。
引用:オムロンHP 
」、「」「」、「」、「」が最も重要な条件です。これらを満たせなければ、まともな保護継電器とは呼べません。 もう少し詳しく個々を見ていきましょう。
選択性:事故除去の区間をの範囲で遮断することが求められます。そうしなければ、事故に影響のないところで停電が起きてしまい、設備停止を引き起こすことにもなりかねません。「電気をとめるな!」が合言葉です。
信頼性:は許されません。事故発生や除去による電圧や電流の変動の影響を受けてはならないのはもちろん、や負荷変動による影響も受けてはなりません。ソフト・ハードでの何らかの不良も考慮し、を設けることが重要です。
感度:上位よりも下位の方がに動作しなければなりません。また、事故電流の大きさは電力系統のや事故の様相によって変化します。例えば、送電線の末端では事故電流はなります。
速度:必要な時間内にしなければなりません。大電流によって、が発生して機器が焼損したり、通信線にが発生したりすることを防ぐ他、の維持によるを継続運転することを目的としています。
保守性:保守が容易で長期間に渡って信頼性を保った運用・保守ができることがポイントになります。

動作原理1:差動電流(遮断器前後)

保護対象範囲に流入するが正常時にゼロになることを利用します。遮断器には大電流が流れる為、通常はで小電流にして保護継電器の入力に用います。
結線の変圧器の前後で、この継電器を用いる時には注意が必要です。何故なら、大きさが倍になり、位相がずれるので、結線を変えて、ずれを解消しなければなりません。

動作原理2:電圧と電流の不平衡(平行二回線)

を用いずに、回路電流の差に着目し、不均衡がある時に で遮断します。ただし、事故点が になると、事故直後には正しく動作できないことに注意が必要です。 上記の場合、 の回線リレーの動作後に回線の不均衡をキャッチして、上位側の回線リレーが動作します。これをと呼びます。事故除去が遅延することに注意が必要です。

動作原理3:事故点の方向・電気的距離

保護継電器設置点の電圧と、によって、事故点インピーダンスが得られることを利用します。保護区間内であれば、インピーダンスが となるので、方向の判別も出来ます。
保護区間内の事故点が近ければ 動作し、遠ければ 動作して、を取れるようにします。

系統連系の為の保護リレー

後日追記予定

確認問題1

後日追記予定

確認問題2

後日追記予定

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