直流送電とは何か:メリット・デメリットを徹底解説:テーマ13

直流送電とは?

文字通り、電気を「直流」で送電するものである。電気が使用されるようになった19世紀後半には、最も標準的な方式とされたこともあったが、以下に述べるデメリットの点や、テスラなどが発明したのメリットが重視されるようになり、現在の電力系統は)を主体としたものになっている。
とは言え、直流送電も使用されていないわけではない。日本国内では、紀北変換所と函館変換所とを結ぶ連系が1979年より運用されている他、紀北変換所と阿南変換所を結ぶ世界最大級の連系等が存在している。日本国外では、)として認識されている。

直流送電方式3タイプ

基本的な構成としては、変圧器、器(サイリスタ)、を送電側、受電側でそれぞれ設置する。
1.一条方式。器の一極を、高電位側を配電線に接続する。建設費を抑えることが可能になるが、金属管のや船舶のへの悪影響が発生する可能性があるので、注意が必要である。
2.方式。配電線の建設コストは、に比べて上昇するが、大地帰路としていた場合、事故時にも1条で可能である(ただし、)など、メリットは大きい。
3.近接配置の場合に用いられるのが(ステーション)方式。連系を目的としている。日本国内では、2024年段階では中部電力と北陸電力を結ぶ連系所がある(※2026年度には装置を廃止し、交流連携へ移行する予定である)。

直流送電のメリット7選

1.の問題が無い。送電するのに適している。
2.損が無い。無効電流が無い為。
3.現象が無い。充電電流が無い為。
4.連系が可能である。
5.直流で連系してもが増加しない。
6.送電線路のが安い。線路が1条、または2条となる為。
7.の低減が可能。電圧の最大値がとなる為。

直流送電のデメリット5選

1.方式ではを起こす。
2.順・逆変換器や設備が必要となる為、全体の建設費がとなる。
3.障害対策が必須である。変換装置がある為、を設置する必要性がある。
4.高電圧・大電流の的に困難である。電流にが存在しない為。
5.電力系統構成のい。が無いので、中間でのができない。

四国、あの日の停電(2024年11月9日)

この章は特段、電験の試験内容には関わりませんが、電気業界関係者であれば、気になっていることと思います。2024年 11月9日20時22分に、四国エリアで約36万戸の大規模停電が発生しました。
そもそも、この事故の前段階として、同日14時21分に本州と四国の交流2系統の内、1L回線が事故を起こしていました。その後 、同日19時56分に2L回線の復旧操作しました。2L回線復旧操作に時間を要しているのは、もともと同日当該回線は作業により、停止していた為です。この復旧操作の直後、20時22分に周波数低下リレーが動作し、左記の停電を引き起こしました。
同日14時21分の事故により、紀北-阿南の直流送電のみとなりました。これにより、四国から本州への電力供給が不安定になり、四国エリアの周波数上昇が想定された為、系統安定化装置、緊急電力融通装置が動作する流れのはずが、周波数制御の不備により、上記事態を引き起こしたようです。
詳細は、下記四国電力楚洲配電株式かっしはの調査結果などをご覧ください。

https://www.yonden.co.jp/nw/press/2024/__icsFiles/afieldfile/2024/11/12/npr002_1.pdf

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