変電所の母線方式4選:3つの観点から徹底深掘り:テーマ10 2023/8/8 2025/3/2 電力 母線方式を決定する為の重要観点は、1.供給信頼性、2.経済性、3.系統運用操作性である。全ての母線方式にはメリットがあり、デメリットがある。実運用に即して最もメリットを得られる方式を採用するべきである。 もくじ Toggle母線方式分析の3視点1.単母線方式2.複母線方式2ー1.二重母線方式2ー2.二重母線4ブスタイ方式2ー3.1\(\displaystyle\frac{1}{2}\)遮断器方式3.ユニット方式4.環状母線方式最後に 母線方式分析の3視点 1.単母線方式 単純な構成である為、系統運用が簡単で、経済的である。母線や遮断器の点検も簡単であるが、供給信頼度が低い。 2.複母線方式 2ー1.二重母線方式 単母線方式に比べて、設備や所要面積が増加する為、運用はやや複雑になり、コストも増加してしまうが、点検や事故時の供給安定性が大きく向上する。とは言え、母線側DS(断路器)点検時には、送電線や変圧器の停止が必要である。最も標準的で、広く採用される方式である。特殊なもので三重母線方式も存在する。 2ー2.二重母線4ブスタイ方式 二重母線を2分割することで、母線事故の場合に停電範囲を局限化することが可能になる。供給信頼度が高い為、基幹系統変電所に採用されることが多い。 2ー3.1\(\displaystyle\frac{1}{2}\)遮断器方式 2回線あたり、3台の遮断器を使用する方式である。運用の柔軟性がある為、母線事故時にも影響が殆ど無い他、点検時にも当該線路の停止が必要ないなど、メリットが大きい。遮断器や断路器の数が増える為、コストが高くなってしまう。 3.ユニット方式 一般的には3系統を1ユニット として、需要家へ送電する。高圧側に遮断器や母線を設けないケーブル系統となるため、供給信頼度が高い。事故時の停止は1系統だけに限定でき、波及事故を防ぐことができる。また、構成も単純で運用・保守が容易である点でもメリットがある。主に都市部の地下変電所に採用される。 4.環状母線方式 母線の部分停止が可能で、点検が容易であるが、系統運用上、拡張が難しく、柔軟性に欠ける他、保護回路も複雑になりがちで、メリットが少なく、日本国内ではほぼ採用されない。 最後に 環状母線方式を除いた母線方式に関し、供給信頼度の高い順に並べると 1.ユニット方式 2.複母線方式 3.単母線方式 である。